山下清ってどんな人?函館で展覧会が開かれる前に知っておきたいこと

目次

山下清とは おさらい

山下清(1922年〜1971年)は、「放浪の画家」や「裸の大将」として広く知られた日本の芸術家です。

テレビドラマで見たことがある方も多いと思いますが、実際の彼は、記憶力と表現力に優れた、唯一無二の才能を持つ画家でした。

幼少期と芸術との出会い

東京・浅草に生まれた山下は、吃音や知的障害に悩み、12歳のときに入園した千葉県の養護施設「八幡学園」で「ちぎり絵」と出会います。

ここで創作の楽しさと才能を開花させ、のちの代表的な技法「貼り絵」へとつながっていきました。

放浪生活と驚異的な記憶力

18歳で学園を飛び出してからは、約14年にわたって日本各地を放浪。

彼は旅先で見た風景をスケッチせずに記憶し、帰宅後にその記憶だけで作品を完成させるという驚異的な手法を取りました。

この放浪が彼の代名詞「裸の大将」のイメージを確立しました。

幅広い表現と晩年の活動

山下は貼り絵に限らず、油彩、水彩、ペン画、陶器の絵付けにも挑戦。

晩年は目の不調もありましたが、点描などを用いたペン画で新たな表現を追求し続けました。

ヨーロッパ9カ国を旅して描いた作品も、彼の創作の幅広さを物語っています。

山下清展の見どころ|記憶と技が織りなす「貼絵」の世界

函館で開催される「生誕100年 山下清展」は、彼の代表作を中心に、約190点の作品と資料が展示される貴重な機会です。

代表作《長岡の花火》を中心に

山下の作品の中でも特に有名な《長岡の花火》は、鮮やかな色彩と緻密な構成で、まさに彼の真骨頂。

会場では、この作品をはじめとする貼り絵が多数展示され、彼の記憶と指先が織りなす世界を間近に堪能できます。

初期から晩年までを網羅した展示構成

幼少期の鉛筆画から晩年のペン画、陶器の絵付けまで、画風の変遷がわかる構成になっているのも今回の展覧会の魅力。

山下の作品は一見素朴ですが、近くで見ると非常に緻密で、色彩の調和や構図の工夫に驚かされます。

関連資料で知る「人間・山下清」

作品に加え、旅に持参していたリュックや浴衣などの私物も展示されています。

テレビや映画の「裸の大将」とは異なる、ひとりの芸術家としての山下清の姿に出会える展示です。

「生誕100年 山下清展」の開催スケジュール

展覧会の詳細をチェックして、行くタイミングを計画的に決めましょう。

開催期間と開館時間

  • 会期:2025年4月19日(土)〜6月15日(日)
  • 開館時間:9:30〜17:00(入場は16:30まで)
  • 休館日:月曜日(5月5日は開館)、5月7日(水)

開催場所とアクセス

  • 会場:北海道立函館美術館(函館市五稜郭町37-6)
  • アクセス
    • 市電「五稜郭公園前」下車徒歩7分
    • バス「五稜郭公園入口」などから徒歩3〜10分
    • JR函館駅からタクシー約10分/函館空港から約20分
  • 駐車場:函館市芸術ホール駐車場(2時間まで無料)

観覧料とチケット情報

  • 一般:1,300円(前売り1,100円)
  • 高大生:800円(600円)
  • 中学生:500円(400円)
  • 小学生以下:無料(保護者同伴)
  • リピーター割引・親子割引あり

まとめ|山下清展で感じる、旅と芸術の記憶

山下清の展覧会は、ただの懐かしさや有名作品を楽しむ場ではありません。

彼の人生を知ることで、作品の一つひとつが語りかけてくるような体験になります。

この記事の内容をまとめると、以下のようになります。

  • 山下清は放浪生活を送りながら、驚異的な記憶力と独自の貼り絵技法で作品を生み出した
  • 代表作《長岡の花火》を含む多彩な作品が函館で展示される
  • 展覧会は2025年4月19日〜6月15日、北海道立函館美術館にて開催
  • 会場へのアクセスやチケット情報も事前にチェックしておくと安心

山下清の世界にじっくり浸るこの機会、ぜひ足を運んでみてください。

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