滝川こども科学館閉館へ|機能は海洋センターに移転

1991年に開館した「滝川こども科学館」は、30年以上にわたり地域の子どもたちに親しまれてきました。

しかし、令和8年(2026年)3月31日をもって閉館が決定。

滝川こども科学館の展示の一部は、令和8年5月にリニューアルオープンする「滝川市B&G海洋センター」へと引き継がれる予定です。

本記事では、こども科学館の閉館理由とその魅力、さらに今後の展望について詳しくご紹介します。

目次

滝川こども科学館、閉館の背景とは

30年以上にわたって地域の子どもたちに愛されてきた「滝川こども科学館」。

なぜ今、閉館という決断に至ったのか。

その背景には、施設の老朽化や教育環境の変化、そして未来を見据えた新たな学びの形への転換がありました。

老朽化と時代の変化への対応

1991年に開館した滝川こども科学館。

30年以上の年月が経過し、建物や設備の老朽化が目立つようになってきました。

耐震性やバリアフリーなど、現代の安全基準を満たすには大規模な改修が必要となる一方、施設の役割も時代とともに見直しが求められています。

また、子どもたちの学び方にも大きな変化が。

デジタル技術やインターネットの普及により、知識の獲得方法や関心の持ち方が多様化し、「体験を通じて考える力を育む」ことの重要性が一層高まっています。

STEAM教育など新たなニーズへの転換

現在、教育現場で注目されているのが「STEAM教育」。

科学・技術・工学・芸術・数学の5分野を横断しながら、子どもたちの創造性や論理的思考力を育てるアプローチです。

これまでのように“展示を見る”だけでなく、“自分で作る”“試す”“失敗する”という体験を通して、より深い学びが可能に。

新しく生まれ変わる滝川市B&G海洋センターでは、このSTEAM教育の考え方を取り入れたプログラムを多数導入予定です。

こども科学館で育まれてきた「好奇心の芽」は、新たな場所で、さらに大きく育っていくことになるでしょう。

最後に行っておきたい!こども科学館の見どころ

滝川こども科学館の閉館を前に、「もう一度行っておきたい」「子どもに見せておきたい」と思う方も多いはず。

ここでは、滝川こども科学館の代表的な展示や、年齢別に楽しめるポイントをピックアップしてご紹介します。

閉館前の“最後の訪問”に、ぜひ参考にしてください。

動く地球儀やユニークな手作り展示

来館者の目を引くのが、直径3メートルの「動く地球儀~プレートテクトニクス」。

地球の大陸がどのように動き、現在の形になったのかを立体的に再現した装置で、南米・アフリカ・インドなどが移動し、衝突する様子を実際に“動き”で体感できます。

この規模の展示が見られるのは、日本でここだけ。

筆者

大人が見ても結構迫力がありました!

さらに、スタッフが手作りした実験装置も多数

ペットボトルや身近な素材を使った科学工作や、宇宙・地球・人体の不思議を体験できるブースは、子どもたちの好奇心を刺激します。

「ただの展示」では終わらない、“さわれる・考えられる・驚ける”のが、滝川こども科学館ならではの魅力です。

筆者

展示がたくさんあって楽しめました。

幼児コーナーや年齢別おすすめポイント

こども科学館というと小学生以上が対象に思われがちですが、滝川こども科学館では未就学児向けの「幼児コーナー」も完備。

柔らかい素材を使った展示や、おままごとのように遊びながら学べる体験も豊富に用意されています。

また、人気の「はやぶさ2」実物大模型は、大人も感動するリアルさ。

親子で一緒に学べる点も、滝川こども科学館の魅力のひとつです。

年齢を問わず楽しめる展示がそろっているので、兄弟姉妹連れのファミリーにもおすすめ。

最後の思い出づくりに、ぜひ、カメラを持ってお出かけを。

利用案内と閉館日程の詳細

滝川こども科学館のアクセスや利用時間、料金などを事前にチェックしておきましょう。

利用料金や所在地、開館時間

  • 所在地:北海道滝川市新町2丁目6番1号(美術自然史館と共通入口)
  • 電話:0125-22-6690
  • 開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
  • 休館日:月曜・祝日の翌日・冬季(12月〜2月。ただし第2・第4土日は開館)
一般高校生中学生小学生
科学館のみ320円210円100円100円
2館共通券840円520円320円210円
3館共通券950円600円360円240円
  • 2館共通券=滝川こども科学館と美術自然史館
  • 3館共通券=滝川こども科学館、美術自然史館、郷土館
  • 幼児無料、団体割引あり
筆者

年間パスポートの販売もあります!気になる方は、公式HPをチェック!

滝川こども科学館公式HP:https://www.city.takikawa.lg.jp/site/museum/2835.html

閉館日(令和8年3月31日)と注意点

滝川こども科学館は【令和8年3月31日】をもって閉館

その後は、隣接する「滝川市美術自然史館」のみが引き続き運営されます。

年間パスポートをお持ちの方は有効期限内での利用を忘れずに。

また、団体見学やイベント参加を検討されている方は早めの申し込みがおすすめです。

今後の展示・教育機能はどうなる?

滝川こども科学館の閉館により、これまでの学びの場はどう変わっていくのか。

地域の子どもたちのための教育機能が今後どのように引き継がれていくのかを、現時点でわかっている範囲でご紹介します。

閉館後も営業を続ける美術自然史館

令和8年3月末をもって滝川こども科学館は閉館しますが、併設の「滝川市美術自然史館」はその後も営業を継続します。

閉館の対象は科学館のみであり、美術自然史館は変わらず運営される予定です。

滝川こども科学館の機能は海洋センターへ

令和8年(2026年)5月には、「滝川市B&G海洋センター」がリニューアルオープン予定です。

この新施設は、「科学」「創造」「自然体験」の3つを柱に、子どもたちが主体的に学べる次世代型の教育拠点として設計されています。

新たに導入される主な機能は以下のとおりです。

  • イマーシブシアター:迫力の映像体験と学びの融合
  • ものづくりラボ:創造力を引き出す工作体験
  • チャレンジエリア:失敗と挑戦を繰り返す探究活動
  • 水辺アクティビティ:ラウネ川と連携したカヌーや自然観察

こども科学館が担ってきた「科学への入口」という役割は、新たなスタイルでこの施設に引き継がれることになります。

▼ 滝川市B&G海洋センターの計画概要については、下記の記事で詳しく紹介しています。

まとめ|「学びの場」は、進化して続いていく

滝川こども科学館は、令和8年3月末でその役割を終えます。

30年以上にわたり、地域の子どもたちに科学の楽しさや不思議を伝えてきたこの場所。

滝川こども科学館閉館の知らせには、さみしさを感じる声も多く聞かれます。

しかし、その精神は終わるのではなく、新たなかたちで次世代へと受け継がれていきます。

リニューアルを控える滝川市B&G海洋センターでは、体験・創造・探究をキーワードに、これまで以上にワクワクする学びが待っています。

「科学をもっと身近に」「学ぶことをもっと楽しく」。

時代に合わせて進化し続ける“学びの場”が、これからも滝川にあり続けるという事実は、私たちにとって心強い希望ではないでしょうか。

閉館までの限られた時間、滝川こども科学館での最後のひとときを、ぜひ家族で味わってみてください。

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