北海道でのがん検診の受診率は、全国でも最低水準――。
そんな現状を変える可能性を秘めた、新しいがん検査キット「マイシグナル」が、2025年4月からサツドラ全道166店舗で本格展開されました。
自宅で手軽に尿を採取するだけで、がんリスクをAIが評価してくれるというこの検査は、特に忙しくて病院に行けない人や、検診に抵抗のある人にとって朗報となりそうです。
- サツドラで販売されるがんリスク検査「マイシグナル」の特徴
- 北海道におけるがん検診の現状と課題
- 「マイシグナル」の購入方法や検査方法
尿がん検査「マイシグナル」の特徴
サツドラで取り扱いが始まった「マイシグナル」は、尿や唾液からがんリスクを調べる次世代型の検査キットです。
なぜ尿でがんのリスクがわかるのか、その仕組みも含めて詳しく解説します。
なぜ尿でがんがわかるのか?
がん細胞は、活動に伴って「マイクロRNA」という微細な情報伝達物質を体内に放出します。
これらは血液や尿、唾液などの体液中に現れるため、尿を通じて“がんの兆し”をキャッチすることが可能です。
マイシグナルは、このマイクロRNAのパターンをAIが解析し、7種類のがん(食道、乳、大腸、卵巣、肺、胃、膵臓)に対するリスクを定量的に評価します。
中でも「マイシグナル・スキャン」は、世界初の尿中マイクロRNA×AIによるがんリスク評価キットとして高い注目を集めています。

「え、尿だけでそんなことがわかるの?」とびっくりしました。体に負担なくここまで精度の高い検査ができるって、すごくありがたいなと思いました。
選べる4タイプの検査キット
目的や予算に合わせて選べる、4タイプの検査キットが用意されています。
- マイシグナル・スキャン:マイクロRNA解析による高精度ながんリスク分析(感度98.21%、特異度91.67%)
- マイシグナル・ライト:手軽にがんリスクをチェックできる簡易版
- マイシグナル・ナビ:がんの遺伝的リスクを調べる遺伝子検査
- マイシグナル・チェック:DNAのダメージ状態を定期モニタリングする検査
医療機器ではないが、健康意識を高める有力なツールに
マイシグナルは医療機器ではなく、あくまで「リスク評価」のための一次スクリーニングです。
そのため、検査結果が「リスク低」と出てもがんがないとは限りません。
しかし、「症状がない今だからこそ」自分の体と向き合うきっかけとして、非常に有効なツールです。
北海道での展開が注目される理由
「マイシグナル」が北海道全域のサツドラで本格展開された背景には、地域ならではの深刻な医療課題と、それに向き合う強い意志があります。
北海道はがん検診の受診率が全国最下位クラス
道によると、2020年時点での肺がん検診受診率は35.7%と全国最下位。
胃がんなど他の部位でもワースト5に入る水準です。
こうした背景には、札幌などの都市部に医師・病院が集中し、地方では検査機会が限られているという構造的な問題があります。
「ドラッグストアで買える」が道民の健康を守る一歩に
マイシグナルが購入できるのは、道民にとって身近な存在であるサツドラ。
全道166店舗という店舗網を活かして、医療資源が乏しい地域でも、自宅でがんリスクをチェックする選択肢が生まれました。



病院に行く時間が取れなかったり、予約の面倒さで検診を後回しにしていた自分にとって、「サツドラで買って家でできる」という気軽さは本当にありがたいです。
岩内町の臨床研究で「レントゲンに写らないがん」を発見
昨秋には後志管内岩内町で行われた臨床研究にて、検診未経験の60~75歳の町民100人が参加。
その中で、1人の60代女性が「肺がんリスク高」と判定され、後の精密検査でレントゲンにも映らない初期の肺がんを発見、手術で完治したという事例も報告されました。
北大病院の加藤達哉教授(呼吸器外科)は、「こうした超早期発見は極めてまれ」とその成果を高く評価しています。



北海道の地方って、専門医が少ない上に高齢化も進んでいて、すぐに診てもらえないことも多いんです。だからこそ、自分でリスクを知って備える“予防医学”が、これから本当に大事だと感じています。
検査はどうやって受ける?購入から結果確認までの流れ
「マイシグナル」は、どの店舗で購入できて、どのように検査を進めるのか?初めてでも安心なステップをご紹介します。
全道166店舗で販売中
札幌市内はもちろん、地方都市や郡部も含めた道内166店舗のサツドラで取り扱いがあります。
一部ドラッグストアでも販売が始まっており、道内の店舗カバー率は今後5割以上を目指す方針とのこと。
価格は1回あたり69,300円(税込)です。



在庫状況は事前にWebなどでチェックしておくのがおすすめです。
検査のステップはたったの3つ
専用容器に入れるだけなので、初めてでも迷わずできます。
冷蔵保存などの必要はなく、そのまま郵送可能です。
結果はスマホやPCで簡単に確認でき、リスクが高い場合は「推奨される診療科」まで表示されます。



「郵送だけで済むの?」「アプリで結果見れるの?」って、正直ちょっと半信半疑になっちゃいますよね。でも、実際の流れを見てるとすごくシンプルで、これなら忙しい人でも続けられそうだなって感じました。
まとめ|がん検査の新たな選択肢「マイシグナル」が北海道に
がん検診の受診率が低く、医療資源も限られる北海道で、「マイシグナル」は自宅でできる新たながんリスク検査として注目されています。
AI×マイクロRNA技術により、検診のハードルを下げる手助けとなっています。
- 尿や唾液を採取して郵送するだけで、7種のがんリスクを自宅でチェック可能
- マイクロRNA×AIによる高精度なリスク判定で、早期発見にも貢献
- 医療機器ではなく「一次スクリーニング」として、予防医療をサポート
- 北海道ではサツドラ全166店舗で販売され、地方部でも入手が容易に
- 岩内町の臨床研究では、超早期の肺がんを発見・手術成功という実例あり
- 医師不足や高齢化が進む北海道において、予防医学の重要性がますます高まっている
がん検診に対するハードルを感じていた方にも、「まずは自分で調べてみる」という行動のきっかけを与えてくれるマイシグナル。
日常生活の延長でできるがん対策として、今後さらに道民に広がっていくことが期待されます。