前川彰司さんの再審無罪を受けて開かれた福井県警の会見。
この会見で、福井県警本部長・増田美希子氏に注目が集まっています。
SNSでは、「増田美希子の階級は?」という声も多く見られました。
この記事では、増田美希子氏の階級「警視長」について詳しく解説し、警視長の役割や昇任条件、増田美希子氏の経歴まで紹介します。
増田美希子の階級は警視長

増田美希子氏の階級は、「警視長」です。
2025年4月25日、女性として初めて福井県警察本部長に就任し、話題となりました。
警察官の階級とは?
警察官には、法律に基づく基本9階級があります。
それに加えて、実質的な階級的地位である「巡査長」が加わり、合計10種類の階級が存在します。
ここでは、それぞれの階級の役割と人数の目安を紹介します
1. 警視総監(けいしそうかん)
- 役割: 警視庁(東京都)のトップ。日本全国の警察の象徴的存在。1名。
- 主な職務: 国家規模の事件や危機対応の指揮、首都の治安維持、内閣との連携など。
現在の警視総監は、迫田 裕治氏です。

2. 警視監(けいしかん)
- 役割: 警察庁の局長級、一部の都道府県警察本部長などが該当。
- 人数: 約100人前後
- 特徴: キャリア官僚の中でも特に優秀な幹部。将来の警察庁長官候補とも言われる。
3. 警視長(けいしちょう)
- 役割: 県警本部長、警察庁の部長、都道府県警の重要幹部。
- 人数: 約400〜500人
- 特徴: キャリア組が22年目頃に昇任する階級。管理職・指揮官としての要となる。

ちなみに、『踊る大捜査線』では、室井慎次が警視長(映画終盤で昇任)でした。
※初期は警視正


4. 警視正(けいしせい)
- 役割: 大規模警察署の署長、県警本部の部長級。
- 人数: 約1,300人
- 特徴: 指揮官・管理職としての能力が問われる。キャリア以外にも優秀な幹部が多い。
5. 警視(けいし)
- 役割: 中小規模署の署長や県警課長級の管理職。
- 人数: 約7,000〜8,000人
- 特徴: 幹部候補。現場の実務にも長けた指導的立場。



ちなみに、『踊る大捜査線』では、真下正義が警視クラスでした。
※初期は警部


6. 警部(けいぶ)
- 役割: 課長や係長的ポジション。現場のまとめ役。
- 人数: 約30,000人
- 特徴: 現場の中心で指導や教育にも関与。多くの幹部候補がここに在籍。
7. 警部補(けいぶほ)
- 役割: 現場のリーダー、係長クラス。
- 人数: 約40,000人
- 特徴: 実務・部下指導・捜査の中核を担う重要ポジション。
8. 巡査部長(じゅんさぶちょう)
- 役割: 主任クラスの実務担当。
- 人数: 約50,000人
- 特徴: 経験豊富な実務者。部下の育成や後方支援も担う。



ちなみに、『踊る大捜査線』では、主人公・青島俊作が巡査部長でした。


9. 巡査長(じゅんさちょう)
- 役割: 「巡査」の上位にあたる階級的地位(正式階級ではない)。
- 人数: 約70,000人
- 特徴: 実績や勤続年数によって任命される。昇任というより「称号」に近い。
10. 巡査(じゅんさ)
- 役割: 一般の警察官。交番勤務やパトロールなどが中心。
- 人数: 約100,000人
- 特徴: 新任警察官や現場での基礎的任務を担う。最も人数が多い階級。
警視長の役割とは?
増田美希子氏の階級である警視長について詳しく解説します。
警視長は中核幹部の重要階級
警視長は、日本の警察官の階級で上から3番目に高いポジション。
この階級は、都道府県警察本部の本部長や部長、課長クラスの幹部が多く就いています。
なぜ警視長が重要なのか?
警視長は、警察組織の中枢で意思決定や指揮を担う管理職階級です。
以下のような特徴があります。
- 都道府県警本部の幹部ポスト(本部長・部長・課長)配置
- キャリア警察官(国家総合職)のうち、採用から約22年経過し、勤務評価が高い者が昇任
- ノンキャリアでも、極めて優秀な実績者が推薦で昇任する場合あり(ただし極めて少数)
警視長になる条件とは?
警視長になるための条件について、増田美希子氏のキャリアとともに解説します。
1. 警察官としての長年の勤務経験
- キャリア警察官は国家公務員総合職試験に合格し、警察庁に入庁します。
- 昇任までの年数は決まっていませんが、おおむね採用から20〜25年目が目安。
- 警察庁での勤務実績や評価により、警視長に昇任する候補者となります。
- 一般職試験合格者(準キャリア)は、定年前後での昇任が一般的です。
- 一方、ノンキャリア(地方公務員採用)が警視長になる例は、ごくわずかに限られます。
2. 優秀な勤務成績と管理能力
- 警視長は、組織の管理能力やリーダーシップが求められる階級。



増田美希子氏のように、現場経験と本部での指導的役割を両立してきた実績が重視されます。
3. 重要な役職の経験
- 警視長昇任には、警察本部の部長・課長、警察学校長、あるいは本部長としての職歴が必要。



増田美希子氏は、警察庁の公安部門や外事分野での要職を歴任し、昇任に必要な実績を着実に積んできました。
増田美希子氏のキャリアは警視長の理想モデル


増田美希子氏のキャリアをみてみましょう。
増田美希子氏は、国家公務員総合職試験に合格後、警察庁に入庁。
以後、外事・公安・国際テロ対策などの専門分野を中心に、現場と本庁の両方で重要な役職を歴任してきました。
とくに以下のような経歴は、警視長にふさわしい実績といえます。
- 2006年:警察庁警備局 外事情報部 国際テロ対策課 課長補佐
- 2009年:兵庫県警 警備部 外事課長として地方警察で実務経験
- 2012年:内閣情報調査室に出向し、政府全体の安全保障に関与
- 2020年:警視庁 公安部 外事第一課長として重要捜査を担当
これらの実績を積み重ね、2025年に警視長として本部長に就任。



まさに増田美希子氏は、警視長に昇任するための条件をすべて満たした、模範的なキャリア警察官といえるでしょう。
増田美希子氏の階級まとめ


この記事では、増田美希子氏の階級「警視長」について解説しました。
警視長は、警察組織における重要な管理職であり、キャリア官僚の中でも限られた人材が就任する階級です。
この記事の内容をまとめると、以下のとおりです。
- 増田美希子氏の階級は「警視長」である
- 警視長は、上から3番目に高い警察官の階級
- 昇任には、20年以上の勤務と優れた実績が必要
- キャリア警察官でも一部しか昇任できない
- 増田美希子氏は、本部長や公安分野での実績が豊富
今後も、増田美希子氏のような女性リーダーの活躍に注目していきましょう。

