「全国にあると思ってたのに、北海道には見かけない…?」
かっぱ寿司といえば、テレビCMやSNSでもよく見かける有名な回転寿司チェーンです。
しかし、実は北海道には一店舗も存在しません。回転寿司が盛んな北海道で、なぜかっぱ寿司だけが姿を見せないのか。
本記事では、物流コストの問題や競合の存在、道民の味覚の違いなど、地元目線でその理由を深掘りしていきます。
かっぱ寿司とは?
まずは、かっぱ寿司というチェーンについて、企業としての成り立ちや魅力を押さえておきましょう。
かっぱ寿司の運営会社と特徴
かっぱ寿司を運営しているのは、「カッパ・クリエイト株式会社」です。
外食大手「コロワイドグループ」の傘下にあり、安定した経営基盤のもとで全国展開を進めています。

かっぱ寿司は、「牛角」「ステーキ宮」「フレッシュネスバーガー」なんかも同じグループが経営しています。
元々は独立した企業としてスタートしましたが、現在はグループの総合力を活かし、サービスやプロモーションにも積極的です。
たとえば、アプリから予約できる「食べホー」などの企画や、他社と連携したコラボメニューは、グループならではの柔軟性が生きている取り組みと言えるでしょう。
創業は長野県
かっぱ寿司は、1979年に長野県長野市で誕生しました。
創業者の徳山淳和氏が立ち上げたこのブランドは、信州の地から全国へと展開していきます。
現在のような大規模チェーンになる前から、地元に根ざした形で回転寿司の新しいスタイルを模索していたそうです。
長野発という点は、海に面していない県としては意外に思えるかもしれませんが、逆に物流の工夫や独自サービスへの注力につながった面もあると言えるでしょう。
なぜかっぱ?ネーミングの秘密
「かっぱ寿司」というユニークな名前には、創業当初の“仕掛け”が関係しています。
初期のかっぱ寿司では、コンベアではなく水流を利用して寿司を運ぶシステムが導入されていました。
寿司桶が水の上を滑ってくる様子が、まるで河童の皿のように見えたことが、ネーミングの由来とされています。
ただしこの由来について、公式側は「そのように言われていることは認識しているが、事実かどうかは確認できない」とコメントしています。
真偽のほどは曖昧ながら、ブランドの個性を感じさせる逸話として語り継がれています。
かっぱ寿司の特徴
かっぱ寿司は、他の回転寿司チェーンと比べても、ユニークなサービスが多いのが特徴です。
代表的なのは、注文した寿司が新幹線型のトレイで届く「すし特急」。
これはスピード感とエンターテインメント性を兼ね備えた仕組みで、子ども連れのファミリー層から高い評価を得ています。
また、タッチパネルによる注文・会計システムもいち早く導入し、ストレスのない店舗体験を提供しています。
メニューも幅広く、寿司に加えてラーメン、うどん、デザートなども充実。看板メニューの「サラダ軍艦」は、特に地元・長野で人気が高い一品です。



本州にいた学生時代、安いかっぱ寿司にはよくお世話になりました。今でもたまに食べたくなります。
かっぱ寿司は北海道にない
実は、かっぱ寿司は全国展開しているにもかかわらず、北海道には一店舗も存在していません。
かっぱ寿司の全国店舗数は295店
かっぱ寿司は現在、日本全国で約295店舗(2025年4月時点)を展開している大手チェーンです。
特に多いのは、関東・中部・近畿地方といった人口密集エリアで、郊外型店舗を中心に多数展開しています。
一方で、出店が極端に少ない、またはゼロの県も存在しており、それは単なる店舗網の隙間というよりも、戦略的判断の結果と見られます。
過去に北海道出店の履歴はあるのか?
かっぱ寿司は過去にも北海道に出店した記録は確認できていません。
公式発表や出店履歴のアーカイブ、ネット上の口コミなどを確認しましたが、「かつて札幌にあった」などの記録も見つかりませんでした。
つまり、最初から北海道は出店対象外として扱われていた可能性が高いと考えられます。



北海道で「見たことないな〜」って印象だったけど、やっぱり一度も来たことがないのはちょっと意外でした!
北海道以外にもない都道府県がある
かっぱ寿司が出店していないのは、北海道だけではありません。
2025年4月22日現在、公式サイトの「店舗検索」ページによると、以下の12の都道府県には店舗が存在していません。
- 北海道
- 富山県
- 福井県
- 島根県
- 徳島県
- 香川県
- 愛媛県
- 高知県
- 佐賀県
- 長崎県
- 宮崎県
- 鹿児島県
- 沖縄県
これらの地域に共通するのは、物流上の難しさや競合チェーンの強さ、人口密度のバランスなどが複合的に影響していると推察されます。



四国と九州南部、そして北海道がごっそり抜けてるのを見ると、「距離」と「海」がやっぱりキーワードなのかも。かっぱ寿司の“勢力地図”を眺めるのも、ちょっと面白いですね。
かっぱ寿司は北海道にない理由
北海道にかっぱ寿司が出店していないのには、物流の問題や競争環境、地域の嗜好性など、複数の要因が絡み合っていると考えられます。
それぞれの理由を詳しく見ていきましょう。
物流コストが高く、採算が合わない
まず第一に挙げられるのは、物流コストの高さです。
かっぱ寿司は、埼玉県にあるセントラルキッチン(集中調理施設)で食材の加工を行い、全国の店舗に配送する体制をとっています。
しかし、北海道は本州からの距離が遠く、船便や空輸が必要になるうえ、冬季の天候にも左右されやすいという課題があります。
これにより、輸送の安定性やコスト面でリスクが高く、採算が合いにくい地域と判断されている可能性が高いと考えられます。



たしかに、道民としては「物流コスト」という言葉、身に染みてわかるんですよね…。
地元や他チェーンのブランド力が強い
北海道には、かっぱ寿司にとって強力なライバルが既に多数存在しています。
特に地元発祥の「なごやか亭」や「回転寿しトリトン」は、ネタの質・ボリューム・接客力のどれをとっても高く、道民の圧倒的な支持を得ています。
さらに、「はま寿司」「スシロー」「くら寿司」などの全国チェーンも、北海道独自のニーズに対応した商品展開で市場に定着しています。
このような状況下で新規参入を試みても、差別化が難しく競争に埋もれてしまう可能性があるため、かっぱ寿司は北海道進出を見送っていると考えられます。



札幌で寿司を食べるとなったら、やっぱり「トリトン行こうか?」ってなるんです。観光客にも人気だし、満足感ありますからね。
道民の“味覚”とブランド選好の違い
北海道では、ネタの鮮度や大きさ、そしてコスパが非常に重視されます。
地元民は新鮮な海産物に慣れており、スーパーで売られているお刺身のクオリティすら高い環境です。
そのため、冷凍や加工食材を多用する回転寿司チェーンでは満足できないという声もあります。
また、北海道では「“地元ブランド”を応援する」意識も強く、ネームバリューだけでは通用しにくい市場です。
このような味覚やブランドへの価値観の違いも、かっぱ寿司が北海道に進出しない一因となっているでしょう。
記事のまとめ
かっぱ寿司は全国的に展開している回転寿司チェーンですが、北海道には一店舗も存在しません。
本記事では、その背景にあるさまざまな理由を、企業情報・全国展開の状況・地域的特性などの観点から掘り下げてご紹介しました。
- かっぱ寿司は1979年創業、長野県発祥の大手回転寿司チェーンで、現在はコロワイドグループで約295店舗を全国展開中
- 新幹線型トレイ「すし特急」やタッチパネル注文など、エンタメ性の高いサービスを導入し、ファミリー層を中心に人気
- 北海道にはこれまで一度も出店しておらず、今後の展開も慎重と予想される
- 主な未出店の理由は、物流コストの高さ、冬季の輸送リスク、競合の強さ、道民の味覚とのミスマッチなど複合的要因によるもの
もし「かっぱ寿司ってどんな味なんだろう?」と気になった方は、旅行や出張で道外を訪れる際に一度立ち寄ってみるのもおすすめです。