新潟県上越市が、全国的に注目を集める存在になっています。 きっかけは、現職市長による「三田のコメはまずい」発言。
そんな中、2025年10月には上越市長の任期満了に伴う市長選挙が行われます。 地域課題が山積する中、市民の関心も日に日に高まってきました。
この記事では、2025年上越市長選に、現時点で立候補を表明している候補者の経歴や特徴をわかりやすくまとめました。
2025年の上越市長選の日程
2025年10月の任期満了に伴う上越市長選は、10月19日告示、10月26日投開票の日程で行われます。
上越市長選の候補者の経歴まとめ
2025年上越市長選挙に立候補を表明している人物の経歴や特徴を、わかりやすくまとめました。
1人目:中川幹太氏(現職)
中川幹太(なかがわ かんた)氏(50歳)の経歴概略
- 生年月日:1975年6月20日(広島市生まれ。大阪・兵庫で育つ)
- 学歴:広島大学工学部卒業(1998年)
- 主な職歴:
- 公益財団法人日本環境協会エコマーク事務局に勤務
- 2001年から新潟県上越市桑取地区のNPO「かみえちご山里ファン倶楽部」事務局長等、約7年間地域振興や環境保全活動に従事
- 議員歴・公職歴:
- 2008年4月:上越市議会議員初当選(市制以来最多得票の4372票)
- 2012年:市議再選(2期8年)
- 2021年11月9日:上越市長に就任(現職)
- その他:
- 兵庫県立北摂三田高等学校卒
- 結婚・家庭も上越市桑取地区で築き、地域活動(消防団や町内会等)にも積極参加
- 無所属
- ロッテアライリゾート(2018年~2020年)で勤務経験あり
- モットー・特徴:
- 「個人個人が自立を!」を信条とし、“自主自立と創意のまちづくり”を理念とする
- 上越の伝統文化や地域資源の活用、住民参加型のまちづくりを重視
2人目:宮越馨氏(元市長・現市議)
宮越馨(みやこし かおる)氏(83歳)の経歴まとめ
- 1941年9月14日、新潟県高田市(現・上越市)生まれ。
- 中央大学商学部卒業。
- 大蔵省官僚として主計局主査などを歴任。その後、渡辺美智雄衆議院議員の秘書を務める。
- 上越市長を2期(1993年11月~2001年11月、旧上越市)務める
- 地球環境都市”宣言、ISO14001認証取得、副市長制導入など行政改革を強力に推進。
- 北陸新幹線早期全線開業運動を主導(1996年、1万人規模の集会を開催)。
- 新潟県議会議員(1期)、市議会議員(2期、2020年4月29日~現職)を歴任。
- 衆議院選挙、参院選出馬歴あり。
- 2025年7月、現職市議として2025年上越市長選への出馬を表明。「政策本位で市政を立て直す」と約300項目の公約を掲げる。
- 現在は無所属。
特徴:
- 行政改革・組織改編・政策実行力を強調、強いリーダーシップで知られる。
- 現職市政への批判を展開し、政策の軸足転換を訴えている。
3人目:石田裕一氏(元市議)
石田裕一(いしだ ゆういち)氏(62歳)の経歴は以下の通りです。
- 新潟県上越市浦川原区出身
- 1963年4月15日生まれ
- 旧・浦川原村立下保倉小学校、浦川原中学校、新潟県立直江津高等学校卒業
- 関東学園大学経済学部経済学科卒業
- 建設会社(株式会社武江組など)で勤務
- 2012年上越市議会議員に初当選、以降連続4期
- 2022年5月~2024年4月:上越市議会第23代議長を務める
- 現在も市議会議員(4期目、無所属)
- 過去には建設企業常任委員会、災害対策特別委員会、文教経済常任委員会、人口減少社会対策特別委員会など多くの委員会で活動
- 自民党浦川原支部長も務める
- 議長時代は市民と開かれた議会、またコロナ対策など議会改革にも取り組んだ
- 2025年上越市長選に立候補の意向を表明。「市民の安全安心を守るために挑戦」とコメント
家族や趣味など、詳細プロフィールも公開しており、地元での信頼と実務経験の厚さが特徴です。
4人目:小菅淳一氏(元外交官)
小菅淳一(こすげ じゅんいち)氏(73歳)の経歴は以下の通りです。
- 新潟県上越市出身
- 新潟県立高田高等学校卒業
- 東京大学法学部卒業(1976年)
- 1976年、外務省入省
- 外務官僚として幅広く要職
- 経済協力開発機構(OECD)東京センター所長
- フランクフルト総領事(2004年~)
- アフガニスタン大使
- ミュンヘン総領事
- ヨルダン駐箚特命全権大使(2011年~)
- ハンガリー駐箚特命全権大使(2014年~)
- 2017年に外務省を退官
- 2018年~2023年、上越市の組織内シンクタンク「創造行政研究所」所長を務める
- 2025年7月、上越市長選出馬の意向を固める
人物・姿勢
- 横浜市在住
- 「上越市で生まれた者としてできることがあれば全力を尽くしたい」「市民一人一人が大切にされ、信頼感と安心感のある行政を目指したい」と表明。
国際経験が豊富な外交官として多方面で活躍し、上越市政では客観的かつ実務的なアプローチが期待されています。
5人目:安田佳世氏(市議)
安田佳世(やすだ かよ)氏(34歳)の経歴
- 新潟県上越市出身
- 新潟県立高田高等学校卒業
- 筑波大学大学院修士課程教育研究科修了
- 認定こども園園長
- 2020年上越市議会議員選挙で初当選、現在2期目
- 自民党県連青年部長も務める
2025年10月の上越市長選挙に向けて、複数の保守系市議らの調整を経て、立候補する方向で最終調整中です
上越市長に求められるリーダー像は?
次期上越市長に求められるリーダー像は、これまでの選挙動向や社会環境の変化を踏まえると、以下の要素が強く期待されています。
- 変化への対応力・政策の転換を示せるリーダー
超高齢化や人口減少など地域特有の構造課題が深刻化するなか、従来型の政策からの転換や、地域の将来像を住民に示し、実行できる改革志向のリーダーシップが不可欠になっています。 - 市民と直接向き合う姿勢と、多様な住民ニーズへの応答性
過去の市長選では、旧来的な開発型政策に批判的な新住民など多様な住民層が支持勢力となってきており、市長には住民の具体的な要求や行政ニーズへ直接応えていく姿勢が求められています。 - 「オール市民」体制の形成と協働推進力
財政再建やインフラ老朽化――など山積する課題を、行政・議会・市民が一体となって突破する連携型リーダーシップの重要性も高まっています。 - 透明性と説明責任を果たせる人物
リーダーへの期待や信頼の低下傾向がみられる中、情報を開かれた形で示し、政策決定の理由を説明できる透明性が重要視されています。 - 分権時代の「真の地域経営」を担い、住民参加を促進する資質
地域主権や分権改革の文脈では、住民の責任や判断を引き出し、誰もがまちづくりに参加できる民主的なリーダー像が求められています。
このように、「現状維持型」や「依存型」ではなく、課題解決力・住民と共に歩む姿勢・変革をリードできる力が、これまで以上に求められる潮流にあります。
まとめ
2025年10月に行われる上越市長選挙では、現職や元市長、元外交官など、多彩な経歴を持つ5人が立候補を表明しています。
それぞれが異なる政策やリーダー像を掲げており、上越市の未来を左右する重要な選挙となります。
地域課題が多様化する今、求められるのは「変化に強く、市民と共に歩むリーダー」。
誰に1票を託すか、ぜひ候補者の経歴や主張をよく確認し、自分の考えに合った選択をしていきましょう。