上祐史浩といえば、かつてオウム真理教のスポークスマンとして注目された人物です。
上祐史浩は、現在では新たな団体「ひかりの輪」の代表を務め、過去の反省をもとに社会との調和を目指した活動を行っています。
この記事では、
- 上祐史浩の現在の活動
- オウム真理教時代の役割
- 「ひかりの輪」の実態と評価
- アレフとの決定的な違い
- 公安調査庁の観察対象となる理由
について解説します。
上祐史浩の現在

上祐史浩は、現在、宗教団体「ひかりの輪」の代表を務めています。
この団体は、旧オウム真理教から脱却した新組織であり、麻原彰晃の教義を否定し、独自の教義と社会的活動を展開しています。
上祐史浩は、被害者遺族との賠償契約を継続して履行し、過去の過ちに対して責任を示す姿勢をとっています。
また、麻原彰晃の家族やアレフの内情についても発言を続けており、今なお注目を集めています。
ただし、「ひかりの輪」は公安調査庁の観察対象となっており、その信頼性には賛否が分かれています。
上祐史浩のオウム真理教での役割
上祐史浩は、オウム真理教において「正大師」の地位にあり、極めて高い権力を持つ幹部でした。
信者名「マイトレーヤ」として、ロシア支部長や「緊急対策本部長」など、組織の中枢で活躍していた経歴があります。
特に1995年の地下鉄サリン事件以降は、報道機関への対応を一手に担い、教団の「顔」として知られるようになりました。
このことから、「ああいえば、上祐」と評されるなど、独特な存在感を持っていた人物です。
その後、逮捕・有罪判決を受け、出所後にアレフ設立を経て、2007年に脱退。
その後、新団体「ひかりの輪」を創設しました。
上祐史浩の「ひかりの輪」とは?

「ひかりの輪」は、2007年に上祐史浩が設立した宗教団体です。
この団体は、麻原教義からの決別を明確に掲げ、アレフとの決別を主張しています。
活動内容としては、
- 心理学や仏教思想の講義
- ヨガや瞑想の実践
- 賠償支払いと脱会支援
などがあり、社会との融和を目的とした教育的な側面が強調されています。
2023年6月時点で、5800万円以上の賠償金を支払っており、150人以上のアレフ信者を脱会させた実績もあります。
一方で、公安調査庁からは「旧教義の影響が残る」とされ、観察処分の対象とされ続けています。
上祐史浩の「ひかりの輪」での立場
上祐史浩は、「ひかりの輪」の設立者かつ代表です。
上祐史浩は、脱麻原・反麻原の立場を明確にしています。
団体では、仏教や心理学を中心とした「学習教室」の運営を通じ、精神的な自立と社会参加を目指す活動を展開。
麻原彰晃の影響からの脱却をアピールしつつも、「正大師」の位階を引用される場面もあり、過去との断絶には一定の距離感が求められています。
観察対象となる理由
「ひかりの輪」が観察対象とされる理由について解説します。
公安調査庁は、「ひかりの輪」が旧オウム真理教の信者で構成され、麻原の教義の影響を受けていると判断。
実際、「カワラダくん」というキャラクターを信仰対象にするなど、疑念を持たれる行動も確認されています。
また、修行体系や教義構造が麻原教義の延長であるとして、裁判所も観察処分の継続を認めています。
加えて、組織の閉鎖性や地域住民への不安感も問題視されています。
アレフとの違い
「ひかりの輪」と「アレフ」の違いについてまとめます。
- 麻原への態度:アレフは帰依継続、ひかりの輪は否定
- 活動内容:アレフは教義維持、ひかりの輪は心理学講義などへ転換
- 社会との関係性:アレフは閉鎖的、ひかりの輪は賠償・脱会支援重視
- 信徒構成:アレフは原理主義的信者、ひかりの輪は分派信徒中心
このように、ひかりの輪は改革派の位置づけであり、アレフとは明確な線引きがされています。
まとめ

この記事では、上祐史浩の現在について解説しました。
上祐史浩は、現在、新団体「ひかりの輪」で代表をしています。
この記事の内容をまとめると、以下のとおりです。
- 上祐史浩は現在、「ひかりの輪」の代表を務めている
- オウム真理教では幹部として活動していた
- 「ひかりの輪」は麻原教義からの脱却を掲げている
- 公安調査庁の観察対象として監視を受けている
- アレフとは明確な対立・分離の関係にある
今後も、上祐史浩の活動には注目が集まりそうです。
