北海道観光の象徴とも言える「赤れんが庁舎(北海道庁旧本庁舎)」が、2022年から大規模な改修工事に入っているのをご存じでしょうか?
観光客にも人気のスポットであり、今後のリニューアルオープンが注目されています。
本記事では、その工事の目的や内容、いつ完成するのかといった最新情報を詳しくご紹介します。
- 赤れんが庁舎の改修工事の背景と目的
- 工事の具体的な内容と注目ポイント
- リニューアルオープンの日程
北海道庁旧本庁舎「赤れんが庁舎」の改修工事とは
北海道のシンボル的建造物である赤れんが庁舎が、現代にふさわしい姿で生まれ変わろうとしています。
その背景には、歴史的価値を守りつつ、安全性と利便性を向上させる目的があります。
明治時代から続く歴史的建造物
赤れんが庁舎は1888年(明治21年)に完成し、開拓使の時代から北海道の行政の中心として存在してきました。
1969年には国の重要文化財に指定され、れんが造りの外観や八角塔など、明治期の洋風建築としても高く評価されています。
老朽化と耐震性向上の必要性
前回の大規模復原工事は1968年。
そこから半世紀以上が経過し、屋根や内装の劣化、耐震性の不足が深刻化していました。
観光施設として多くの人が訪れる中、安全性を確保する必要性が高まっていたのです。
保存と活用を両立する改修の狙い
今回の工事では、単なる修理にとどまらず、歴史的価値の保存と現代的な活用の両立が大きなテーマとなっています。
赤れんが庁舎をこれからも“生きた文化財”として残すための改修です。
バリアフリー・省エネ対応など現代的機能
車椅子での移動をスムーズにするためのバリアフリー化や、省エネ設備の導入など、今の時代に求められる機能も取り入れられています。
改修工事の具体的な内容
工事の内容は多岐にわたり、赤れんが庁舎の保存と安全性、利便性を一新する大規模なプロジェクトとなっています。
屋根や壁の保存修理工事
屋根は銅板の葺き替えが行われ、建物本来の赤色が美しく再現されました。
外壁も劣化部分を丁寧に修復し、100年以上の時を経ても当時の雰囲気を保つよう工夫されています。
耐震性能を高める構造補強
れんが壁の内部に鋼材を挿入するという最新の工法を採用。
建物の構造そのものを強化し、災害時のリスク軽減にも対応しています。
仮設工事で観光への配慮も万全
工事中も観光客ががっかりしないよう、建物全体を覆うシートに“実物大の赤れんが庁舎写真”がプリントされています。
これにより、遠くから見るとまるで工事をしていないかのように見えるのです。

最初に見たときは「ん?本物?」と二度見しました。観光客にとっても思い出の写真が撮れるのはありがたい工夫ですね。
赤れんが庁舎のリニューアルオープンは2025年7月25日予定
工事は2024年度末に完了、正式なリニューアルオープンは2025年7月25日を予定しています。
2024年度末に完成
建物本体の改修工事は完了しており、現在は内部の設備設置や展示準備が進められています。
新たに蘇る「八角塔」と赤い屋根
赤れんが庁舎の象徴とも言える八角塔の屋根は、新調された銅板により見事な赤色に蘇りました。
この象徴的な風景が再び札幌の街に帰ってくるのは、道民にとっても嬉しいニュースです。
現在は、庁舎貸室の利用予約が開始
2025年4月16日(水)からは、赤れんが庁舎内の貸室・前庭の利用予約がスタート。
イベントや記念行事での活用も期待されます。
オープン後の活用と期待される効果
観光拠点としてだけでなく、文化イベントや展示会、会議など多目的な活用が可能に。
新しい観光資源として、札幌の魅力がさらに高まることが期待されています。
赤れんが庁舎リニューアル工事のまとめ
赤れんが庁舎の改修工事は、歴史的価値を守りながらも、現代に即した快適性と安全性を兼ね備えた「未来の文化財」へと生まれ変わる取り組みです。
- 明治から続く北海道のシンボル建築が、老朽化と耐震性向上のため大規模改修中
- 保存修理・耐震補強・設備の近代化など多面的な工事が進行中
- 2025年7月25日にリニューアルオープン予定
- 工事中も観光に配慮し、写真映えスポットとして話題に
- オープン後は貸室利用や文化イベント開催など新たな活用も期待
新しくなった赤れんが庁舎で、またたくさんの思い出が生まれることでしょう。