2025年6月、北海道苫小牧港で、アカカミアリが初めて発見されました。
アカカミアリは、特定外来生物で、刺されると激しい痛みや腫れ、水ぶくれが起きることがあります。
この記事では、アカカミアリの特徴、毒性、刺された時の対処法、日本国内での発見状況について、詳しくまとめました。
アカカミアリとは?特徴
アカカミアリとは、南米原産の特定外来生物です。
日本国内でも港湾などで発見例が増えています。
以下、アカカミアリの特徴を整理しました。
- 体長:3~5mmほど
- 体色:赤褐色、頭部はやや濃い色、腹部は暗め
- 生態:草地や裸地に巣を作り、土中に営巣
- 食性:甘露、草の種、小型節足動物
- 攻撃性:非常に攻撃的、触れるとすぐに刺してきます
- 働きアリ:大きさにバラつきあり、大型と小型が混じります
- 見た目の特徴:
- 頭部が大きい大型働きアリが混じる
- 触角は10節、先端2節が大きめ
- 腹柄が2節(背中にコブが2つ)
- 生活行動:
- 蟻塚は目立たない
- 水に浮き、集団で移動可能
アカカミアリは、ヒアリと似ていますが、区別するポイントもあります。
アカカミアリを発見した場合は専門家による確認が必要です。
アカカミアリの毒性や症状
アカカミアリに刺されると、まず刺された瞬間に熱いような激しい痛みがあります。
その後、刺された部位が赤く腫れ、水ぶくれ状になります。
アカカミアリによる症状は次の通りです。
- 軽度
- 強い痛み
- 数時間以内にかゆみや発疹
- 腫れや水ぶくれ、膿が出ることも
- 中度
- 腫れが広がる
- じんましんや発疹が全身に出る場合あり
- 重度(アナフィラキシー)
- 息苦しさ
- 動悸、めまい
- 意識消失や血圧低下
アカカミアリの毒性は、ヒアリほど強くありません。
それでも、アカカミアリに刺されると、アレルギー反応が起きる可能性があります。
アカカミアリに刺された場合は、必ず体調の変化に注意しましょう。
もしもアカカミアリに刺されたらどうする?
アカカミアリに刺された場合、まずは落ち着いて行動します。
- まず安静にし、20〜30分は体調観察
- 刺された部分は冷やして様子を見る
- かゆみや腫れが続く場合は皮膚科へ
- 息苦しさやめまいが出たら、すぐ救急車を呼ぶ
アカカミアリは小さいため油断しがちですが、触らないことが大切です。
特に、アカカミアリを素手で接るのは、絶対に避けましょう。
日本国内での発見例
アカカミアリは、苫小牧以外の日本国内でも、数多く発見されています。
環境省によると、2017年6月以降で、累計176事例。
2025年6月、北海道苫小牧港での確認は、その176例目でした。
国内での主な発見場所は以下の通りです。
- 本州、九州の複数港湾
- 硫黄島では定着確認済み
国内で見つかったアカカミアリの多くは港湾で発見され、発見直後に駆除されています。
環境省は、全国65港湾を対象に調査と防除を継続中です。
北海道では今回が初のアカカミアリの確認となり、注意が呼びかけられています。
アカカミアリを見つけたら
疑わしいアリを発見した場合
- 絶対に素手で触らない
- 状況を確認し、環境省地方環境事務所へ連絡
- 少数なら市販の殺虫剤で駆除後、報告
- 大量ならコンテナ等を閉じ、逃げ出さないようにする
まとめ
アカカミアリがついに、北海道でも発見さました。
苫小牧港で確認されたことで、道内でも警戒が必要です。
アカカミアリは見た目が小さくても、油断できません。
刺されると強い痛みやアレルギー症状を引き起こします。
発見した場合は慌てず、正しい手順で対処しましょう。
皆さんの安全のため、情報をぜひ身近な方と共有してください。