マッチングアプリで出会った女性との同居が、やがて死へとつながる――。
2019年に滋賀県で発生した同居男性虐待殺害事件は、多くの人に衝撃と恐怖を与えました。
55歳の女と19歳の少年が共謀し、25歳の男性に極限の虐待を加え、命を奪ったこの事件。
被害者は、骨と皮だけの状態にまで衰弱し、凄惨な暴力の痕を全身に残して死亡していました。
さらに、加害者はマッチングアプリを使い、過去にも複数の男性を支配・虐待していたことが明らかにされています。
この記事では、事件の全容や背景、裁判の内容、そして私たちが学ぶべき教訓について詳しく解説します。
マッチングアプリ虐待殺害事件の概要
マッチングアプリで出会った女性と同居を始めた若い男性が、虐待の末に命を奪われました。
事件は、2019年6月から10月にかけて、滋賀県愛荘町で発生。
被害者の男性は、日常的に暴行を受け、食事もほとんど与えられず、最終的に死亡しました。
事件の発生時期と場所
事件が起きたのは、滋賀県愛荘町のアパート。
約4か月間にわたり、加害者たちは被害者を監禁し続けました。
外部からは気づかれにくい、密室での凄惨な犯行でした。
被害者・岡田達也さんとは
被害者は、当時25歳の岡田達也さん。
身長174cmの成人男性でしたが、死亡時の体重はわずか36.8kg。
目を疑うような衰弱状態で発見されました。
加害者・小林久美子と19歳少年の関係
加害者は、55歳の小林久美子容疑者と、当時19歳の少年。
2人は共謀して岡田さんを支配し、虐待を繰り返しました。
少年は小林容疑者の息子ではないものの、密接な関係にあったとみられています。
マッチングアプリを悪用した支配の手口
この事件の発端は、マッチングアプリでの出会いでした。
小林容疑者は、アプリで複数の男性に接近し、支配関係を築いていました。
年齢を偽り男性に接近
小林容疑者は、実年齢を隠してアプリを使用。
若い女性を装い、寂しさや同情を引く言葉で、男性の心を操っていました。
岡田さんもその一人でした。
同居後に始まった支配と暴力
岡田さんは小林容疑者と知り合い、すぐに同居を開始。
しかし、生活が始まって間もなく、暴力や暴言が始まります。
反論すると殴られ、食事を奪われ、逃げる手段も奪われていきました。
異常すぎる虐待の実態
事件の内容は、通常の虐待の域を超えています。
まさに、拷問とも言える行為が日常的に行われていました。
腐った味噌汁かけご飯と食事制限
食事は3日に1度。
しかも、腐った味噌汁をかけた白ご飯だけ。
栄養もなく、空腹に苦しみながら日々を過ごしていたとされます。
骨折・火傷・ゴキブリを食べさせる行為
岡田さんの体には、複数の骨折や火傷の跡がありました。
さらに、ゴキブリの足を食べさせられるという異常な虐待も確認されています。
人間性を無視した、想像を絶する仕打ちです。
岡田さんの死亡当時の衝撃的な状態
死亡時の岡田さんは、骨と皮だけの状態でした。
体重は36.8kgまで減少し、全身は傷だらけ。
明らかに、継続的な暴力と栄養失調によって命を落としたのです。
小林容疑者の過去と常習性
さらに恐ろしいのは、この虐待が偶然ではなかったという事実です。
小林容疑者は、同様の手口で複数の男性を支配していました。
マッチングアプリで複数男性と接触
小林容疑者は、複数のマッチングアプリを使い、さまざまな男性に近づいていました。
彼らの多くが、家庭や社会に頼れる人が少ない孤立した状況だったとみられます。
こうした“狙いやすい相手”を巧妙に選んでいたのです。
実の息子らと共謀していた事実
さらに、小林容疑者は実の息子らとも共謀していました。
親子で暴力・支配を繰り返していたことが裁判で明らかになりました。
この事件は、家庭内に潜む深い闇も浮き彫りにしたのです。
裁判と判決の内容
事件は2023年3月、大津地方裁判所で裁かれました。
その判決は、社会的にも大きな注目を集めました。
小林被告への懲役24年判決
裁判所は、小林被告に対し懲役24年の実刑判決を言い渡しました。
裁判官は「人間の命と尊厳を踏みにじる極めて重大な事件」と厳しく非難しました。
共犯の少年の扱いと更生の可能性
共犯の少年については、少年法のもとで処遇されました。
詳細は非公開ですが、保護観察や矯正教育が検討されたとみられます。
しかし、残虐な共犯行為の重さから、社会復帰には高いハードルがあるといえます。
まとめ
この記事では、滋賀・愛荘町で起きた同居男性虐待殺害事件について解説しました。
この事件は、マッチングアプリを悪用した支配と凄惨な暴力による殺人事件です。
この記事の要点をまとめると、以下のとおりです。
- 事件は2019年に滋賀県で発生
- 小林容疑者はマッチングアプリで男性に接近
- 被害者は腐った食事と暴力で命を奪われた
- 容疑者は複数の男性を同様に支配していた
- 小林被告には懲役24年の判決が下された
ネットの出会いが、時に命に関わる危険へと変わることもあります。
安心して使うためにも、相手の素性や異常な兆候には十分注意しましょう。