静岡県伊東市の田久保真紀市長に浮上した「学歴詐称疑惑」。
この記事では、田久保市長の経歴に関する矛盾、百条委員会の設置、刑事告発の流れなどを、時系列でわかりやすくまとめています。
学歴詐称の発端は“除籍”
田久保市長は、公式の経歴で「東洋大学法学部卒業」と繰り返し主張していました。
しかし、実際には1992年3月31日付で「除籍」となっていたことが判明。
この事実が、学歴詐称疑惑の発端となりました。
2025年5月:経歴調査表に「卒業」と記載
- 2025年5月25日、田久保市長は伊東市長選で初当選。

後に「虚偽記載」として、公職選挙法違反の刑事告発の根拠となった
2025年6月上旬:怪文書(1回目)で疑惑が浮上


- 市議会議員19人全員に、差出人不明の怪文書が届く



怪文書を契機に、田久保市長の学歴詐称疑惑は議会で本格的に問題視されました。


2025年6月4日:市長室で偽卒業書書をチラ見せ


- 田久保市長が東洋大学の卒業証書をチラ見せ


2025年6月25日:市議会での追及
- 伊東市議・杉本氏が本会議で田久保市長に学歴について質問。
- 市長は「代理人弁護士に任せている」と答弁。
2025年6月26日:百条委設置の方針へ
- 市議会は百条委員会設置の方針を固め、調査に乗り出す。
2025年6月28日:除籍を自己確認も不公表
- 田久保市長は自ら東洋大学を訪問。「除籍」であることを確認。
2025年7月2日:記者会見で除籍を認める


- 記者会見で田久保市長は、「卒業ではなく除籍だった」と初めて事実を認める。
- 自身の学生時代について、「勘違いしていた」「自由奔放な学生時代」などと弁明。


2025年7月2日以降:市民・労組の反発拡大
- 伊東市役所には、累計1,800件以上の苦情電話が殺到。
- 伊東市役所職員に大きな負担となる。
2025年7月7日:辞職勧告と百条委員会の設置決定
- 伊東市議会は田久保市長に対する辞職勧告決議案を全会一致で可決。
- 同日、伊東市議会は百条委員会の設置も正式に決定。
- さらに同日、地元の市民団体が、田久保市長を公職選挙法違反の疑いで刑事告発。
2025年7月8日:田久保市長が職員に謝罪
- 田久保市長は、市役所の全職員に対して約5分間の短い謝罪スピーチを行う。
2025年7月9日:謝罪は「不十分」と市職員側が反発
- 田久保市長の謝罪に対して、伊東市職員労働組合の執行部は、「納得いく謝罪ではなかった」と公式に表明。
2025年7月10日:卒業証書の検察提出を予告
- 田久保市長の代理人弁護士は、記者会見で「卒業証書・アルバム・在籍証明など一式を静岡地検に提出する予定」と発表。
- 田久保市長の百条委員会を避けつつ、検察には資料を出すという選択が波紋を広げる結果に。
2025年7月11日:第1回 百条委員会
- 第1回 百条委員会を開催。
委員長および副委員長の選出、今後の調査スケジュールなどが協議。



本格的な調査の幕が切って落とされ、田久保市長を巡る追及が制度的に進行し始めました。
2025年7月18日:第2回 百条委員会と“第2の怪文書”


- 第2回 百条委員会が開催。



百条委員会は、田久保市長の学歴詐称疑惑の核心部分に迫り始めます。
- 議長・中島弘道氏のもとに新たな怪文書が届く。
内容は「田久保市長が百条委員会に見せようとしている卒業証書は、東洋大学法学部の同期生がお遊びで作った偽物である」というもの。
2025年7月25日:第3回 百条委員会、市長は全面拒否
- 第3回 百条委員会が開催。
その理由として、田久保市長側は「刑事告発されたことで、自己に不利益な供述を強要されない憲法の権利(黙秘権)を行使する」と主張。



市議会からは、「説明責任を放棄した態度」として強い批判が巻き起こりました。
2025年7月28日:会見で進退の説明を回避


- 田久保市長の定例記者会見開催。
注目が集まっていた進退に関しては、「7月31日に改めて説明する」とだけ述べ、明言を避ける。



この曖昧な態度は市民の不満をさらに増幅させ、「また先延ばしか」との声が広がりました。
2025年7月29日:第4回百条委員会と重要証言
- 第4回百条委員会が開催。重大な証言が飛び出す。
田久保市長の知人が証人として出席し、次のように証言。
「2017年から2018年の時点で、田久保市長が大学を卒業していないと本人から聞いた」
この証言により、田久保市長が「2025年6月28日に初めて除籍を知った」という説明に大きな矛盾が生じました。
- 同日、伊東警察署は田久保市長に対する公職選挙法違反の刑事告発を正式に受理。



これにより、田久保市長の学歴詐称疑惑は、完全に「法的フェーズ」へと突入しました。
2025年7月31日:田久保市長が続投を正式表明


2025年7月31日午後8時、田久保市長は弁護士同席のもとで記者会見を実施。


市長続投を明言
これまで「7月中に辞職する意向を示していた」とされていた田久保市長。
しかしこの会見で、その方針を一転。
辞職はせず、市長職を続ける意向を正式に表明しました。



まさかの、続投表明でしたね。
続投の理由は「公約を果たす使命」
田久保市長は続投の理由として、「市民と交わした公約を実現する使命」を強調。
特に「新図書館建設計画の中止」「伊豆高原メガソーラー計画の白紙撤回」などの政策課題への責任を果たすためと協調。
「この使命を全身全霊で実現したい」と述べ、市政運営への継続的な意欲をアピール。



また、「市民からの励ましの声や“最後までやり遂げてほしい”という声があった」とも述べ、支持者の存在も続投決断の後押しになったとしています。
除籍は認めつつ、百条委員会への協力は拒否継続
田久保市長は、東洋大学から「除籍」となっていたことは認めました。
しかし、百条委員会から求められている卒業証書の提出や出席要請については、依然として応じない姿勢を貫いています。



「なぜ除籍になったのかについては、今後しっかり確認し、市民に説明したい」と述べつつも、具体的な説明時期や方法には触れませんでした。


市民やネットの反応は?
田久保市長の「続投表明」に対し、市民の間では賛否が分かれています。



ネット上では「卒業証書チラ見せ事件」に対する不信も依然として根強く、今回の会見でも、疑念は払拭されませんでした。
続投を決断した田久保市長にとって、今後は説明責任と情報開示のあり方がより一層問われる局面に入ったと言えるでしょう。
まとめ:田久保市長の学歴詐称疑惑は新たな局面へ


今回は、田久保市長の学歴詐称疑惑について、これまでの経緯を時系列で整理しました。
注目を集めた7月31日の記者会見では、これまでの辞職示唆から一転し、市長職を続ける意向を正式に表明。
今後は、百条委員会による調査の進展や、公職選挙法違反としての刑事告発の行方が焦点となります。
田久保市長がどのような形で説明責任を果たすのか、市民の関心がさらに高まることが予想されます。









