2025年7月、百田尚樹氏が参院選の演説で「大阪の女性は10人中9人ブス」と発言しました。
百田尚樹氏のこの発言は大きな波紋を呼んでいます。
百田氏は小説家や放送作家として有名。
しかし近年は、政治活動に深く関わり、独自の主張を展開しています。
この記事では、百田尚樹氏のプロフィールを詳しく紹介します。
なぜ彼が政治の世界へ進んだのか、彼の主な主張、そしてこれまでの問題発言もまとめました。
百田尚樹の基本情報
まずは、百田尚樹(ひゃくたなおき)氏の基本的なプロフィールを見ていきましょう。
生年月日・出身地
1956年2月23日生まれ。2025年7月時点で、69歳です。
大阪府大阪市出身です。

写真を見ると69歳には見えないですね!
こんなお茶目なこともするんですね。
学歴
奈良県立添上高校を卒業。
浪人後、同志社大学法学部に進学しましたが、中退しています。
職歴・活動
百田尚樹は、同志社大学法学部を5年在籍した後、中退。
中退後は、すぐに就職せず、フリー放送作家として活動を始めました。



放送作家としては、『探偵!ナイトスクープ』などの番組構成を担当してたみたい。
その後もは、テレビ番組の構成作家としてキャリアを積み、50歳で小説家デビューを果たしています。
百田尚樹の主な小説は以下のとおりです。
- 『永遠の0』(2006年)
- 『海賊と呼ばれた男』(2013年)
- 『影法師』(2010年)
- 『殉愛』(2014年)



『永遠の0』は、500万部近くを売り上げた大ベストセラーですね!
映画化もされました。泣ける名作でした。
このように、小説家として大きな成功を収めた百田尚樹氏ですが、2019年、63歳のときに小説家を引退しました。



2013年あたりから、政治活動が目立ってきました。
家族
京都大学経済学部卒の妻と結婚。息子さんと娘さんの2人の子どもがいます。
奥様は、恋愛バラエティ番組「ラブアタック!」の元「かぐや姫」役でした。



二人は同番組の同窓会で出会ったそうです。
次に、百田尚樹氏が政治の世界に入っていくきっかけを解説します。
百田尚樹の政治活動:なぜ彼は政治の世界へ?
小説家として確固たる地位を築いた百田尚樹氏。
なぜ、政治活動に深く関わるようになったのでしょうか?
その背景には、彼の強い信念と特定の政治的出来事への反発がありました。
政治活動を始めたきっかけ
百田尚樹氏が政治活動を本格化させたのは、「LGBTQ理解増進法」への強い反発が主なきっかけです。
2023年6月の同法成立に自民党が賛成したことに対し、百田尚樹氏は強い不満を抱きました。



日本を守るため、新たな政治勢力が必要だ
と考え、日本保守党の設立へ踏み切ります。
百田尚樹氏は元々、安倍晋三元首相と親しく、自民党の保守派を長く支持していました。
しかし、近年の自民党の政策や姿勢に失望。特にLGBTQ法案成立を機に、自民党批判へ転じました。



他にも、伝統文化の保護や減税、移民政策の見直しなど、現政権への不満が背景にあったようです。
政治活動の主な来歴
百田尚樹氏の政治活動に関する主な来歴は以下の通りです。
- 保守的論評活動の拡大
-
2010年代から政治・社会問題について積極的に論評。
保守派論客として影響力を拡大しました。SNSやYouTubeも活用し、発信力の強い保守系インフルエンサーとして知られます。
- 日本保守党の結党(2023年9月)
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有本香氏とともに「日本保守党」を結党。代表に就任しました。
自民党の保守層とも距離を置き、独自の保守路線を打ち出しています。
- 国政選挙への挑戦(2024年)
-
2024年の衆議院選挙で、比例区(近畿ブロック)から立候補したが落選。
名簿1位のみの当選でしたね。名簿3位の百田尚樹氏は落選でした。
- 参議院選挙への挑戦(2025年)
-
2025年の参議院選挙に保守党から比例代表で出馬。



国政にチャレンジはしているものの、未だ当選はありません。
今回の参議院選挙はどうなるでしょう。
百田尚樹の主な主張
百田尚樹氏が掲げる主な政策や主張は、彼の政治活動の根幹をなすものです。
消費税ゼロの推進
食品に対する消費税を恒久的にゼロにし、国民の生活負担を軽減することを強く訴えています。消費税は「生存税」と批判し、国民の暮らしを守るべきだと主張しています。
憲法改正・防衛強化
憲法9条の改正を主張し、自衛隊の存在を明記して軍事的脅威に対抗する「真の独立国家」を目指しています。
北朝鮮の拉致問題解決や対中・対北朝鮮の強硬な外交政策も重視しています。
伝統文化と国体の保護
天皇を中心とした日本の国体や伝統文化を守ることを強調。
LGBT理解増進法や夫婦別姓法案に反対しています。
移民政策の見直し
外国人労働者の受け入れ拡大に慎重で、日本人の雇用や治安悪化を懸念しています。
質の悪い外国人の入国制限を求め、日本のルールを守る外国人に対しては問題ないとしつつ、野放図な移民政策に反対しています。
再生可能エネルギー政策の見直し:
太陽光などの再エネ賦課金の廃止を訴えています。



過剰な再生可能エネルギー導入が電気料金の高騰を招き、国民生活や企業の国際競争力を損なうと批判しています。
経済政策
減税や公共投資を通じて経済成長を促進し、賃金が上がらない現状を打破したいとしています。
価値観外交の推進
自由・民主主義・法の支配を共有する国々との外交強化を目指しています。
特に「台湾関係法」の制定に尽力する姿勢を示しています。



これらの主張は、百田氏が代表を務める日本保守党の政策の柱です。
保守的な立場から日本の伝統や国益を守ることを強調しています。
百田尚樹の主な問題発言
百田尚樹氏はその発言力ゆえに、たびたび物議を醸す発言をしています。
特に大きく報じられ、批判の対象となった主な発言をまとめました。
他国や外国人への差別的発言(2014年2月)
NHK経営委員時代、他国(バヌアツ、ナウル)を「くそ貧乏長屋」と揶揄したり、外国人に対して「ルール無視」といった発言を行い、国際的な配慮やヘイトスピーチの観点から問題視されたことがあります。
地域差別的発言(2023年9月)
鳥取県について
「鳥取県なんか人口、何人おんねんっちゅう話でしょ? ものすごい少ないですよ。そっから選ばれとるヤツが日本の総理大臣になんねん。もういいかげんにせえよ」
と発言し、鳥取県民や地方出身者から反発を受けました。後にSNSで謝罪を表明しています。
少子化対策をめぐる女性差別的発言(2024年11月)
YouTube番組で少子化対策について
「例えば女性が25歳を超えて独身の場合、生涯結婚できない法律にする」
「30歳を超えたら子宮を摘出する」
といった発言を行い、大きな波紋を呼びました。
本人は「小説家のSF」と前置きし「良いことではない」と断りながらも発言しましたが、これに対し、SNS上では「女性蔑視だ」「人権侵害だ」といった批判が殺到。



各方面から非難の声が上がり、最終的に発言を撤回し謝罪するに至りました。
容姿に関する侮辱発言(2025年7月)
参院選の街頭演説中に
「大阪の女性は10人中9人ブス」
と発言。SNSやメディアで大きな批判を受けました。
さらに「街宣してても嫌になってくる」と笑いながら語るなど、ルッキズム(容姿差別)を助長する内容として問題視されました。
まとめ
百田尚樹氏は、多大な才能を持つ人物です。
放送作家として『探偵!ナイトスクープ』を支えました。
小説家としては『永遠の0』などのベストセラーを生み出しています。
一方で、近年は政治活動に軸足を移しています。日本保守党の代表として、独自の保守的主張を展開中です。
彼の言動は、メッセージ性が強いため、支持を集めることがあります。
しかし、度々物議を醸し、社会に大きな議論を巻き起こしてきました。
特に、女性差別や地域差別、外国人への差別と受け取られかねない発言は、多くの批判を受けています。
百田尚樹氏が今後、日本の政治や社会にどう影響していくのか。その動向に引き続き注目が集まるでしょう。