2025年3月下旬、大手脱毛サロン「ミュゼプラチナム」が全国170店舗を一斉に休業したことにより、北海道内でも利用者や従業員に大きな混乱が広がっています。
札幌や旭川などに店舗を構えていたミュゼが、なぜ突然営業を停止することになったのか。
その背景には、深刻な経営問題と給与未払いなどのトラブルがありました。
この記事では、北海道内の店舗情報や休業の理由、今後の見通しについて詳しく解説します。
北海道にあるミュゼの店舗一覧【休業前時点】
休業前まで、北海道には複数のミュゼ店舗が展開されていました。
現在はすべての店舗が営業を停止しており、利用者はサービス再開の見通しが立たない中で不安を抱えています。
札幌市(JRタワー、琴似、麻生、CAPO大谷地)
札幌市内には以下の4店舗が営業していました。
- JRタワー札幌店
- 琴似駅前店
- 麻生駅前店
- CAPO大谷地店
いずれもアクセスが良く、通いやすさから多くの会員を抱えていたとされます。
また、旭川市には「イオンモール旭川西店」があり、道北地域の主要なサービス拠点として利用されてきました。
こちらも休業対象となり、旭川エリアの会員からも不安の声があがっています。
休業後の対応と代替サービスの地域差
2025年4月、運営会社MPHはフランチャイズ店舗による代替サービスの提供を開始しましたが、対象地域は首都圏・関西中心で、北海道は対象外。
そのため、道内利用者は代替施術の手段がないまま、契約中のローンだけが継続されている状態です。
なぜミュゼは一斉休業に?背景にある経営トラブル
ミュゼの突然の休業には、運営会社の経営不安と内部混乱が深く関わっています。
給与未払いの長期化や経営体制の混乱が重なり、企業としての信頼性が大きく揺らいでいます。
MPH社による経営移行と資金難
2023年以降、運営会社MPHの経営状態は悪化し、2024年秋には資金繰りが限界に。
給与資金の確保もままならず、ついに2025年3月22日から全国一斉に休業へと踏み切りました。
給与未払いは2024年秋から、3月には全員退職へ
札幌市内の従業員によると、2024年10月分の給与未払いを皮切りに、12月以降の給与支払いは滞り、1月・2月分は未払いのまま。
最終的には3月末に全従業員が会社都合で一斉に退職する形となりました。
「再建中」とする一方、北海道は対象外の代替サービス
MPHは2025年4月に別法人と業務委託契約を結び、関東・関西で代替サービスを提供すると発表。
しかし、北海道の店舗や会員は対象外のままで、補償や施術継続への対応は示されていません。
今後ミュゼは再開する?北海道の店舗はどうなる?
現在、ミュゼは「新生ミュゼ」として新しい経営体制のもと再建を進めており、サービスが順次再開されています。
その中核を担うのが、2025年4月にスタートしたフランチャイズ形式の新サービス「どこでもMUSEE」です。
「新生ミュゼ」設立と北海道の再開見通し
2025年3月には「新生ミュゼプラチナム株式会社」が発足し、経営再建の動きが本格化しました。
しかし、北海道を含む地方店舗の営業再開時期については依然として不透明な状況が続いています。
「どこでもMUSEE」制度を開始
2025年4月18日、MPH社は「どこでもMUSEE」制度を開始し、全国のフランチャイズ加盟店を通じた代替施術の提供を発表しました。
4月21日には全国30店舗で施術の受け入れを開始し、350件以上の加盟申請が進行中です。
「どこでもMUSEE」は旧ミュゼと同様の脱毛機器や技術研修を導入しており、品質の維持を図りながら全国展開を目指しています。
しかし、現時点では「どこでもMUSEE」の対象に北海道が含まれておらず、北海道内でサービスを利用したい方は、未だサービスを利用できないが続いています。
まとめ
ミュゼプラチナムの突然の一斉休業は、経営悪化や給与未払い、経営陣の混乱が重なった深刻な事態です。
- 北海道内では札幌市に4店舗、旭川市に1店舗があったが、すべて休業中
- 給与未払いは2024年秋から続き、2025年3月には全従業員が退職
- 代替サービスの提供は本州エリアのみで、北海道は対象外
- 「新生ミュゼ」再建中だが、道内再開や補償対応は未定
利用者・従業員ともに大きな不安を抱えたままの状況が続いており、今後の誠実な情報発信と対応が求められます。