こんな風に考えている方はぜひ最後までお読みください。
- 簿記3級とFP3級はどっちがおすすめ?
- 簿記3級とFP3級で就職に有利なのはどっち?
- 簿記3級とFP3級はどっちを先に取ればいいの?
- 簿記3級とFP3級は独学で受かる?
簿記3級とFP3級は、よくビジネスの入門資格として比較される資格です。
しかしこの2つの資格は、得られる知識や試験内容は大きく異なります。
この記事では、初心者の方に向けて簿記3級とFP3級のどちらを取得するかについて以下の項目のとおり解説します。
- 簿記3級とFP3級の特徴や試験内容
- どんな人におすすめかをパターン別に解説
- 簿記3級とFP3級はどちらを先に取れば良いのか
- 簿記3級とFP3級は独学での勉強は可能か
この記事を最後まで読んで、自分に合った資格はどちらかを見つけていきましょう。
簿記とFPの違いは?資格の特徴や合格率
まずは、簿記3級とFP3級で学べることを簡単に比較してみましょう。
簿記3級 | FP3級 |
---|---|
会社の会計を学ぶ | お金の知識を学ぶ |
会社に必要な帳簿の種類 会社の帳簿の記入方法 会社の決算書類の作成方法 | 税金の種類や計算方法 不動産ローンや保険の種類 家庭の資金計画の立て方 |
簿記3級は、会社の帳簿をつける基本ルールを学ぶ資格です。
例えば、給料や光熱費などの項目を会社の会計上どのように記帳するかを学びます。
そのため、会社の経理業務に携わらない人には必要性は低いですが、個人事業主や経理職を目指す人には最適な資格です。
FP3級は、個人の資産やお金の管理・計画に関する知識を学ぶ資格です。
税金、不動産ローン、保険といった私たちの人生に直結する実践的な知識を幅広く学ぶことができます。
どんな人におすすめ?パターン別に解説
資格の概要がわかったところで、次はどんな人がどちらの資格を選べばいいのかをパターン別に4つ解説します。

4つのパターンを読んで、自分に合った資格はどちらなのかを見つけましょう。
受験日程や受験方式から選ぶ
まずは、簿記3級とFP3級の受験日程や受験方式を比べてみます。
【簿記3級】
受験方法 | 会場受験 or ネット受験 |
受験資格 | 誰でも受験可能 |
受験料 | 3,300円 |
受験会場 | 全国 |
簿記3級は、会場での受験が6月、11月、2月の年3回行われます。
会場受験の場合は、お近くの商工会議所で受験できます。
また、簿記3級はネット試験にも対応しているのもポイント。
ネット受験は、会場が空いていればいつでも予約することができるため、忙しい方にはピッタリです。
また、ネット受験の場合は、受験後すぶに合否がわかるため、次の試験への計画が立てやすいです。
【FP3級】
受験方法 | ネット受験のみ |
受験資格 | 誰でも受験可能 |
受験料 | 8,000円 |
受験会場 | 全国 |
FP3級は2024年4月より、試験会場に行って受験するペーパー試験が廃止され、全てネット試験に統一されました。
FP3級のネット試験も、休止期間中を除き、いつでも受験可能なため、学習計画が立てやすいというメリットがあります。
また、受かるまで何回でも受験できるのもネット試験のメリットと言えるでしょう。
簿記3級とFP3級のどちらを受験するか迷っている方は、自分が受験できる日程や受験方法から選んでみてください。
合格率や学習時間から選ぶ
簿記3級 | FP3級 | |
---|---|---|
合格率 | 35%程度 | 70~80%程度 |
学習時間 | 100~150時間程度 | 80~120時間程度 |
簿記3級とFP3級の合格率は、年度や受験方法、実施期間などによって変動しますが、FP3級の合格率の方が高い傾向にあります。
これは、FP3級がマークシート方式であることに加え、税金や住宅ローンなどの身近なテーマを扱っていることが要因と考えれらます。
また学習時間の目安は簿記3級とFP3級で大きな違いはありません。
ただし、この学習時間はあくまで目安であり、事前の知識や個人の学習能力などによっても変動します。
また、同一の試験でも、受験方法や実施期間により下記のような違いもあります。
どちらかの試験の受験を申し込む場合は、上記の合格率の違いも参考にして申し込みをすると良いでしょう。
問題形式や得意分野から選ぶ
簿記3級 | FP3級 | |
---|---|---|
問題の形式 | 計算問題中心 | 文章問題中心 |
おすすめな人 | ・計算問題が得意な人 ・数字を扱うことに抵抗がない人 ・論理的思考が得意な人 | ・暗記が得意な人 ・文章問題が得意な人 |
簿記3級は、実際の帳簿を作成して計算する問題が中心となります。
問題の多くは計算が必要となるため、計算ミスには特に注意が必要です。
ただし、電卓の使用はOKなので、計算速度に自信がない人でも心配ありません。
FP3級は、文章を読んで解答するマークシート方式です。
多くの問題を限られた時間で解く必要があるため、文章を素早く読み解く力が必要です。
簿記3級とFP3級のどちらを取るか悩んでいる人は、問題の形式が自分の得意とするかを考慮して決めるの方法もあります。
活かしたい場面から選ぶ
簿記3級とFP3級では、資格を活かせる場面が異なります。
簿記3級 | FP3級 | |
---|---|---|
就職に活かす | ・企業の経理部門へ就職したい人 ・会計士・税理士を目指している人 | ・金融機関への就職を考えている人 ・保険や不動産の営業職を目指す人 ・個人向けコンサルタントになりたい人 |
自分の人生に活かす | ・起業して自分で会計処理をしたい人 | ・家計の収支を適切に管理したい人 ・ライフイベントの資金計画を立てたい人 ・税金の知識を身につけて節税したい人 |
資格を取って就職に活かしたいという方は、それぞれの資格がどのような職種で活かせる知識なのかをあらかじめ把握しておきましょう。
ただし、どちらの資格もビジネススキルの基礎が身につくため、就職活動で強みとなる資格に間違いありません。
また、就職以外の目的で資格取得を目指している場合は、どちらの資格がどのような場面で役に立つのかを把握しておくことをおすすめします。
どっちを先に取るのがおすすめ?

簿記3級とFP3級のダブルライセンスの取得を考えている場合は、自分が得意・取得しやすそうな資格から取るのがおススメ。
資格の学習は継続的なモチベーションが必要なので、得意分野から始めることで挫折リスクを減らせます。
例えば、計算問題が苦ではない人なら簿記3級から、文章問題が得意な人はFP3級からといった順番で取るのが良いでしょう。
最初の資格取得で自信を付け、次の資格取得へのモチベーションを上げて簿記3級とFP3級のダブル取得を目指しましょう。
簿記3級とFP3級は独学で取得可能?
簿記3級とFP3級は、独学で十分に合格できる資格です。
簿記3級とFP3級の両資格を取得するための基本的な学習手順は次のとおりです。
- 過去問に目を通す・・・解かずに出題形式や時間配分を確認
- テキストを読む・・・一度最後まで目を通して、全体像やボリュームを知る
- 問題を解く・・・問題演習は多めに。すぐに本番レベルの問題にもチャレンジ
- 復習・・・間違えた問題を繰り返し解いて定着させる
- 本番を意識してテスト・・・試験と同じ時間・レベルで問題を解く練習をする
簿記3級とFP3級を効率的に取得するためには、上記の2までの手順を時間をかけずに終わらせるのがポイントです。
この手順に沿って進めることで、最も効率的に学習できます。
ただし、簿記3級とFP3級では試験問題の傾向が異なるため、それぞれの特徴を意識して学習を進めましょう。
簿記3級学習のポイント | FP3級学習のポイント |
---|---|
問題演習中心の学習が必要 | 知識の正確な暗記が必要 |
・早めに過去問や本番レベルの問題を解く ・問題形式や時間配分に慣れる | ・問題演習とテキストの復習を同時進行で行う ・テキストに戻って知識の穴埋めを行う。 |
以上のポイントを頭に入れて学習すると効果的です。
簿記3級とFP3級はどっちを取る?のまとめ
簿記3級とFP3級はそれぞれ学ぶ内容が異なるので、自分にあった資格を選びましょう。
選ぶ基準は、受験方法や合格率、問題形式、活かしたい場面など人によってさまざまです。
両方の資格取得を目指す場合は、得意分野や興味のある分野、取得しやすそうな方から始めることをおすすめします。
どちらの資格も独学での合格は可能ですが、それぞれの試験特性を考慮した学習計画を立てることが重要です。
資格選びで迷っている方は、この記事で解説している選択基準を参考にしてください。